技術解説

技術解説

 

ラジアルウエル圧入装置

新ラジアルウエルの、特徴的な施工装置についてご紹介いたします。

背景

満洲井戸は40年以上の長い歴史がある。

開発初期は井筒を沈下させ集水管を分銅を揺らし(時計の振り子状の重り)集水管に当て打ち込んでいた。

その後ビル解体などに使われる油圧や空圧式削岩機(パワーショベル先端に付いているハンマー)や地すべり防止工事用の水抜き工事に使う水平スライド式の油圧ハンマー、エアハンマーなどのしくみをヒントに集水管打設装置を開発し長年、満洲井戸集水管敷設工事に使用されてきた。

この装置は井底に水平に設置しエアコンプレッサーから送られる高圧空気と油圧ユニットから送られる油圧を動力源に前後にスライドしながらハンマーで打撃することにより集水管を井壁外側へ打ち出していた。(スライドは油圧、打撃は空圧を使用)しかし、大型のエアコンプレッサーの騒音と打撃ハンマーの発する振動、騒音が甚大で、井戸筒内に反響し住宅街の施工には適していなかった。

圧入装置の主な特長

そこで弊社は打設せずに集水管を敷設する装置を考案した。

集水管は基本的に地下の帯水層などの軟弱な地層に敷設するため打撃しなくても水平方向のエアシリンダーの力のみでも挿入できることがあるが、まれに硬い地層や大きい玉石などに当たった場合打設でその硬い部分を通過させていた。

新たに考案した装置は、強力なシリンダーを備え、押す力のみで挿入できるようにした。打設しないので基本的には無振動、無騒音である。その為市街地や住宅地近く、公園、学校、駅舎、地下鉄トンネルなどでも施工が可能となる。

低コスト

新ラジアルウエルは地盤沈下をおこしません。
維持費のかからない満州井戸についてご説明いたします。

地盤沈下を起こさない新ラジアルウエル

理想とする井戸は 井壁が自然の帯水地層と同一の組成であることです。
(地下水の流動との一体化)
この場合、地下水の井戸への流入層にあたる井壁部分を自然の帯水層の露頭に等しくすることが出来ます。
新ラジアルウエルは 集水孔、集水管、井筒への流入孔や各々の設置位置・関係性等を研究し、理想の井戸に近づけました。

この結果、新ラジアルウェルは自然の帯水層でのろ過により砂の井戸内への流入を防ぎ、ひいては地盤沈下を起こさない、また、維持費用のかからない井戸となります。

hikaku

地盤沈下を起こさない井戸として厚生省から評価を得ています。
【厚生省監修 水道施設設計指針・解説 日本水道協会編】